※タント・マリーは2021年2月27日に実店舗は閉店しました。現在はカマンベールチーズケーキだけを、オンラインストアでのみ販売しています。(タント・マリーのオンラインショップはこちら)
この記事は記録用に残していますが、お店はありません。
チーズケーキがおいしいことで有名なタント・マリー(Tante Marie)。テレビでも紹介されるほど人気のこのお店で、今回は3つのチーズケーキを食べてきた。
- カマンベールチーズケーキ
- ブリーチーズケーキ
- ゴルゴンゾーラ
やはり有名で人気のお店なだけある。どのチーズケーキも非常にレベルが高くおいしかった。カマンベールチーズケーキはネットで取り寄せもできるので、もし機会があったらぜひ食べてほしい。
タント・マリー(Tante Marie)とは?【お店の解説】
「タント・マリー」は、湯島と丸の内オアゾに2つの店舗をもつフランス菓子屋だ。現在は生菓子、焼き菓子しているが、以前は上野で「ビストロタント・マリー」としてフランス料理屋をやっていたそうだ。
1983年にオープンしたビストロタント・マリーは、2011年に湯島に移転。移転してからはフランス菓子屋に。
フレンチにおけるチーズの知識を生かして誕生したのが、現在でも不動の人気商品であるカマンベールチーズケーキだ。
チーズケーキの他にもパティスリー的なケーキやチョコレート、焼き菓子を販売している。
店内の写真はネットに投稿しないでくれとのことで紹介できないが、食べログやGoogleマップの情報にはたくさん情報があるので、ぜひそちらもみてほしい。
熟成タイプのチーズを使ったチーズだけ
タント・マリーにはいわゆる普通のチーズケーキはない。
一般的なチーズケーキは、「クリームチーズ」という熟成させないタイプのチーズを使う。クリームチーズは、フレッシュチーズとも呼ばれるもので、クセがなく、やわらかいので、ケーキにもよく馴染む。
一方でタント・マリーのチーズケーキはクリームチーズも使用するが、その他にカマンベールやブリー、ゴルゴンゾーラといった、熟成発酵させるタイプのチーズを使用している。
これら熟成タイプのチーズはクセが強い。ゴルゴンゾーラの味を想像してもらえばわかると思うが、独特の味や風味があるので、苦手な人は食べられない。
タント・マリーはあえてそういった難易度の高いことをやっており、チーズにこだわりがあるフランス菓子店らしさがうかがえる。カマンベールチーズケーキに関しては、やはりクセが強いようで、好き嫌いが分かれるようだが。
カマンベールチーズケーキ【実食レポ】
ここからタント・マリーのチーズケーキを食べた感想について、写真と一緒に紹介する。まずは人気商品のカマンベールチーズケーキから。
チーズケーキの様子は動画でも紹介している。
箱は本物のチーズのようになっていて手土産にもよさそうだ。
今回は9センチサイズを購入。値段は1425円で、このサイズのチーズケーキとしてちょっと高めだ。
しかし高品質のカマンベールチーズを使っているので、どうしても高くなってしまうのだろう。
ノルマンディ産の高品質カマンベールチーズを使用
カマンベールチーズは熟成発酵させてつくる白カビタイプのチーズで、独特の風味が特徴だ。
カマンベールチーズは、日本のチーズメーカーも製造しており、スーパーでも売っているくらい定番のものだが、タント・マリーではフランス・ノルマンディ産のカマンベールチーズを使用している。
フランス ノルマンディ産のAOPカマンベールチーズを使用したチーズケーキ
店舗商品説明
ノルマンディは、カマンベールの発祥の地である。
商品説明にある「AOP」というのは、アペラシン・ドリジン・プロテジェの略で、製品の質の高さを保証するラベルだそうで、EUで製産されたチーズ高品質チーズにはこれをつけることが義務化されているそうだ。
チーズの歴史が長く、多くのチーズを生み出してきたEUは、チーズの品質保証に積極的だ。チーズのような熟成発酵させる食べ物は、温度、湿度、空気中に存在する微生物の影響をうけるので、同じ製法でも、場所が違えば味に差異がうまれる。たとえ同じ製法でも、北海道でつくるカマンベールチーズと、ノルマンディでつくるカマンベールチーズは微妙に違ってしまう。
そういった品質の差異をなくすために、EUでは品質保証をおこなっている。(※参考:チーズと文明)これはチーズのみならず、ワインにも及んでいる。
話がだいぶそれてしまったが、つまりタント・マリーのカマンベールチーズケーキは、ノルマンディの伝統的な製法でつくっている、正真正銘のカマンベールを使ったチーズケーキということだ。
カマンベールの味を存分に楽しめる
さてこちらのチーズケーキだが土台にはクッキー生地があって、みためは普通のベイクドチーズケーキだ。
口にいれると、かなりねっとりした食感であることがわかる。舌ですりつぶす楽しさがある。
甘さは控えめ。やさしい甘みから、カマンベールの熟成されたうま味が、口のなかにふき溢れる。カマンベールの存在感はけっこうなもので、そのコクや風味を存分に楽しめる。
これほどチーズの味を楽しめるチーズケーキはなかなかないだろう。僕はお酒が飲めないのだが、ワインとの相性もいいのではないだろうか。それくらいチーズの味がしっかりわかる。
チーズ感が強いので好き嫌いがわかれる
一方で、カマンベールの風味が苦手な人にはおすすめできない。甘さは控えめだし、カマンベールを強く感じる。
実際、SNSの口コミでは「甘くないので苦手」「チーズ感が強すぎる」といった口コミがあった。
チーズ感が強すぎるがゆえに、好き嫌いがはっきり分かれるようだ。
カロリー、値段など
カロリー: | 510kcal(9センチ) |
値段 | 9センチ・1450円 12センチ・2851円 1カット・605円 |
カマンベールチーズは、オンラインショップで購入できる。
※オンラインショップ
ブリーチーズケーキ【実食レポ】
続いてはブリーチーズをつかったチーズケーキ。こちらは店頭でのみ購入できる。
ブリーチーズは、カマンベールと同じく白カビタイプの熟成チーズだ。カマンベールよりも歴史があり、チーズの王様とも呼ばれている。
クリーミーでマイルドな味わいが特徴のチーズの王様ブリーチーズを使用したチーズケーキ
店舗商品説明
先程のカマンベールチーズケーキとは違い、タルトのようになっている。
また表面には、ナパージュ(ゼラチン状のコーティング)がほどこされている。
ブリーチーズを使ったチーズケーキは他店にも
ブリーチーズを使ったチーズケーキは一見めずらしいが、大阪・箕面の人気店「デリチュース」と、2020年ににわかに話題になっている「ねこねこチーズケーキ」でも、ブリーチーズをつかっている。
どちらもブリーチーズをつかっている。
表面にはアンズジャムのコーティングがあり、ここはタント・マリーとは違うが、どちらもタルト生地を使っている。どちらもコクがあって非常においしいチーズケーキであった。
チーズのおいしさを楽しめるチーズケーキ
味は最高だ。
タルト生地はやわらかめでサクサク感はないが、チーズケーキはとろとろで、クリーム状態で、口どけも抜群にいい。
やわらかい甘み、コク。そしてブリーチーズの風味がふわっと顔をだす。本当にやさしい風味で、非常にいいアクセントになっている。
先のカマンベールチーズケーキは、カマンベールの存在感が非常に強かった。一方でこちらは、それほどクセがなく食べやすい。それにもかかわらずブリーチーズの熟成されたうま味はしっかり感じることができる。
普通のチーズケーキはクリームチーズと生クリームの風味が先行する。もちろんこれもおいしいが、乳製品の印象が強く、チーズ感は薄い。
一方、タント・マリーはブリーチーズの濃縮されたうま味を感じることができ、単なる甘い乳製品ではなく、チーズのおいさを存分に堪能できる。
このようにチーズの熟成されたうま味を生かすチーズケーキがもっと増えてほしい。本当においしい。今食べるべきチーズケーキだろう。
※ブリーチーズの動画(01:46~)
値段、カロリー、購入方法
値段 | 2138円 |
カロリー | 1010kcal |
購入方法 | 湯島、丸の内オアゾの店舗で購入可能 |
ゴルゴンゾーラ【実食レポ】
タント・マリーの3つ目のチーズケーキはゴルゴンゾーラ。
ゴルゴンゾーラは、1カットで購入。値段は540円くらい。
こちらはスフレ生地にゴルゴンゾーラをまぜており。なかの白い部分は、はちみつをまぜたバタークリームで、また表面にはくるみをトッピンしている。
ちなみにゴルゴンゾーラは、青カビタイプの熟成チーズのことで、イタリアンレストランでもよくみかけるポピュラーなチーズなので、口にしたことがある人も多いだろう。
非常にクセが強いので好き嫌いわがわかれるチーズでもあり、ケーキにするには少し勇気がいる。
ゴルゴンゾーラを使用したチーズケーキはたくさんある
ちなみに他店でもゴルゴンゾーラを使用したチーズケーキはけっこうみかける。
レゾルカ・贅沢チーズケーキ
詳細をみる
ミタスカフェ
詳細をみる
生ブルーチーズケーキ青
メジャーなチーズというだけあって、ゴルゴンゾーラを使用するお店は多い印象。
ゴルゴンゾーラだけど食べやすい
さて味のほうだが、ゴルゴンゾーラだからといって警戒する必要はまったくない。食べやすい味で、ゴルゴンゾーラが苦手な人でもおいしくいただけるのではないかと思う。
上下のスフレ生地に、ゴルゴンゾーラが含まれているのだが、ゴルゴンゾーラ特有のクセはあまり感じない。ほどよく風味を感じる程度であり、またくるみが入っているのも食べやすさに一役買っている。
なかのはちみつバタークリームでコクがあって舌ざわりがいいし、バターとはちみつの豊かな風味を感じられて、これだけでも十分においしい。
全体的にやさしい味で、ときどきアクセントとしてゴルゴンゾーラの風味を感じられる。
また、ぐるみやバター、はちみつ、ブルーチーズなど、いろいろな要素があるのに、どれも調和がとれている。口のなかでバランスよく融合しており、そのおいしさにほほがゆるむほど。
スフレなのでチーズケーキによくあるねっとり感やしっとり感はないが、ゴルゴンゾーラの味のクセをうまく生かした、非常にレベルが高いチーズケーキであることは間違いない。
値段、購入方法
値段 | 1カット:543円 12センチ:2138円 |
購入方法 | 湯島、丸の内オアゾの店舗で購入できる |
ゴルゴンゾーラチーズのスフレ生地にはちみつのバタークリームをサンド。
店舗商品説明
おわりに
その他に当ブログではいろいろなお店のチーズケーキを紹介しています。